すぐにでもS級で通用するのか。そんな期待を感じさせる大器・梶原海斗(24=福岡)が、先の岸和田FⅡ戦(8日~10日)で圧倒的な走りを披露した。
123期生として昨年7月に本デビュー。スタートこそ順風満帆とはいかなかったが、昨年の後半戦から潜在能力が大きく開花。今年2月の奈良で特別昇班。A級1、2班初戦の小倉でいきなり完全優勝。その後の高知は決勝2着に惜敗したが、続く武雄は圧倒的な強さで3連勝。その勢いで岸和田にやってきた。
「最近はレースで力を出しはじめています。流れに沿っての仕掛けを意識していますね。セールスポイントはトップスピードです」
在所順位こそ53位だったが、養成所では200㍍FD(フライングダッシュ)で10秒74の1位のタイムを叩きだした素材だ。
初日の予選はけん制されながら、バック6番手から11秒1の時計で捲り楽勝。
「600㍍を行けば良かったけど、体がきつくてやめました」と体調面の不安を口にしたが、それでいて見事なタイムだった。
準決はV候補の久樹克門との対戦。叩かれたが、打鐘4コーナーから巻き返す。一気に加速し、急追する形の久樹を寄せ付けず圧勝。前半11秒1、後半11秒2で快走したスピードは強烈だった。レース後は「まだ万全ではないです。(体調が)治り切っていない。でも優勝します」とV宣言。
決勝は疋田力也ら中部勢が先制し、5番手のポジション。構える形になったが、バックから加速。10秒9の自己新のタイムで捲り切って3連勝。2場所連続完全Vで次走の別府(21日~23日)で特別昇級へ挑む。
「当面の目標はヤンググランプリに出ること。それにはS級に上がらないと話にならないですから」
ポテンシャルの高さは折り紙付き。S級のステージで大暴れする日は近い。